ゼロ年代漫画ベストテン!

「ゼロ年代 漫画」で検索するも、映画のようにポンポン出てこない。
という訳で選んでみました。
1巻の発行年が2000年〜2009年のものを選出していますので、
現在続いている作品も含まれます。
(雑誌初掲載年にしてもよかったけど、なんとなく1巻の出た年にした)

表紙画像からamazonに飛べます。
その下に簡単な説明と、印象に残った箇所を載せておきます。

1位.東京命日

表紙絵
2005 / 島田虎之介 / アックス(青林工藝舎)

たくさんの主人公が同じ時間を生きる群像劇。
複雑に絡み合った人々の運命を漫画化した歴史的一作。
読む度に新しい発見がある。
「パルプ・フィクション」「マグノリア」「街」「428」好きは迷わず読もう。

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コマーシャル・フィルムの世界も奥が深そうです

2位.ドロヘドロ

表紙絵
2002 / 林田球 / IKKI(小学館)

圧倒的な残酷と世界観と伏線に叩きのめされる。
ちなみに下の絵は「生きたままバラバラにする」魔法。
こんな世界が延々と広がってて引き込まれる。

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「断面」がカッチョイイです

3位.ソイル

表紙絵
2004 / カネコアツシ / コミックビーム(エンターブレイン)

不可解が不可解を呼び続ける。
ゾワゾワ背中にまとわりつく恐怖と不安がリズミカルで小気味いい。
リンチ映画好きは是非。

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狂ってる小汚いじじいによる有難い御言葉

4位.スティール・ボール・ラン

表紙絵
2004 / 荒木飛呂彦 / ウルトラジャンプ(集英社)

ジョジョ+馬+レース+スタンドでこれほどまでにスピード感と戦略性が高まるのかと驚く。
そして誰をも応援したくなってしまう魅力的な登場人物の数々。
体の関節のよく分からなさが相変わらずキてて目を凝らす楽しみがある。

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全登場人物がポーズきめてる

5位.ワイルドマウンテン

表紙絵
2004 / 本秀康 / IKKI(小学館)

SFとジャズと特撮の要素を詰め込んだ傑作。
かわいらしい絵柄とは裏腹に、細かな心理描写やあっと驚く伏線多数。
柔らかなタッチで描かれたロボットは一見の価値あり。

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絵は馬鹿っぽいが中身はもっと馬鹿で下ネタ満載だ

6位.青

表紙絵
2002 / 羽生生純 / コミックビーム(エンターブレイン)

狂気渦巻く漫画家と冷静な編集者がひょんなことから沖縄でヤクザになった話。
絶え間ない暴力描写が痛々しくも楽しく思えてしまうのは、
私たちにも起こりうる状況だからだろう。

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出る人出る人、何処かしら狂ってる

7位.闇金ウシジマくん

表紙絵
2004 / 真鍋昌平 / ビッグコミックスピリッツ(小学館)

「底辺っぽい人たち」の描写が秀逸過ぎる。
それと共に、人間の弱さを見せつけられる。
最底辺の状況って気を抜くとあっという間にはまってしまって抜けられなくなりそう。
あと明暗のくっきりした背景のトレース感が、
不安な都会で孤独に生きる心理を表してる気がする。

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社長マジかっけー

8位.フリージア

表紙絵
2003 / 松本次郎 / IKKI(小学館)

あだ討ちが合法化された近未来の話。
基本的に精神異常者の主人公視点で描かれてるため、
感情移入を最大限に発揮するとドグラ・マグラみたく読んでる方も狂いそう。

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精神異常者が主人公だから幻覚を体感できるぞ

9位.アベックパンチ

表紙絵
2007 / タイム涼介 / コミックビーム(エンターブレイン)

こんな気取ったセリフ回しの漫画がかつてあっただろうか?
こんな慌ただしい青春を思い浮かべたことがあるだろうか?
こんな「男女が手をつないで相手の男女を殴り合う」なんて狂った設定を考えたことがあるだろうか?
読んでるうちにいろんな部分が刺激されて、汗とか鼻水とか鳥肌とかがウニョウニョする!

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設定も出てくる人も馬鹿だけど青春だ

10位.ストロベリーショートケイクス

表紙絵
2002 / 魚喃キリコ / FEELYOUNG他(祥伝社)

これも群像劇といえばそうなんだけど、
なんか色々こじらせてる人たちがひたすら藻掻く、
その醜くも美しい様を見せる人間ドラマ。
特殊過ぎる主人公と普通すぎる主人公が対照的にバランスよく出てくるので、
誰が読んでもある程度楽しめそうな気がする。

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これもある意味漫画家漫画です

次点

スリープウォーク(2001・エイドリアン=トミーネ)
赤タイツ男(2004・逆柱いみり)
パギャル(2008・浜田ブリトニー)
鈴木先生(2006・武富健治)
創世記(2006・星園すみれ子)
スマグラー(2000・真鍋昌平)

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