中村道生(以下N)「番組には2度目の登場。大成長株です。どうも、ご無沙汰してます。調子良いですね?」
MACCHO「調子良いですね」
N「そのまんま、昇り調子でいってくださいって感じです。アルバム待ってましたよ。前、来てもらった時は、「AREA AREA」の時だったんで、わりと横浜の話とか、どう思ってるという話を全部聞いて、ほんとにその通りのものをアルバムに出してきてもらって。あの時、ちょうど準備してる最中だったよね?」
MACCHO「実際、「AREA AREA」もアルバムの曲としてレコーディングしてたんで、あれもアルバムのプロジェクトの中に入ってました」
N「なるほどね。あの時(前回来た時)、確か横浜と東京の差を、ずいぶん追求したと思うんですけど?」
MACCHO「覚えてない(笑)」
N「わかりやすく言うと、すごく近いのに、そこにある地元意識みたいなところが、すごくあるんだなってわかってさ。それが、アルバム聴いたら、ほんとによく出ててさ」
MACCHO「そうですね。タイトルの通りなんですけど、『ROLLIN'045』。とりあえず、横浜の街を行き先を決めないでドライブして、車窓から見えてくる景色が変わるような感じで、アルバムの曲が展開していくような感じ」
N「なるほどね。045というのは?」
MACCHO「横浜の市外局番。エリア・ナンバー」
N「面白いね」
MACCHO「045って言うと、みんな横浜だってわかるしね」
N「なるほどね。その中で、アルバムに参加してくださるアーティストの人たちとか、プロデュースしてくださる人たちも含めて、みんなそこから発生したもの?」
MACCHO「今回、横浜の人だけじゃないから。プロデューサー、フィーチャリングなど、横浜以外(の人)も、やってみたかった人たちといろいろやってるから、横浜で固めてるわけではないですね」
N「それは出身がどうとか、関係ないんですね?」
DJ TOMO(以下TOMO)「横浜のアーティストもいて、あとは俺がやってみたいアーティストに頼んだという感じです」
N「それが車窓というか、ローリンしていく順番になってたりとか?」
MACCHO「そうですね。行き当たりばったりで、どんどんどんどん、やりたいと思ったからやったという感じだから、あんまり前々から計画してた通りに、というわけではないです」
N「こうやってアルバムを作っていく作業は、これが初めて?」
MACCHO「アルバム自体は初めてですよ」
TOMO「ファースト・アルバム」
N「やってみて、どういう積み重ねで?」
TOMO「けっこう時間かかっちゃったんだけど、コンセプトが初めにあったわけじゃなくて、その時、その時に作った曲を録り溜めていったものが、アルバムになったという感じです」
N「ああ、なるほどね」
MACCHO「後からタイトル付けたし、曲名も後から決まったのがいっぱいあるし、出来上がったものをどんどん形にしていって、ファースト・アルバムが出来上がったという。べつにファースト・アルバムを作る前にもレコーディングはしてるし、ライブもいっぱいやってるし、形にしたのが、これ(『ROLLIN'045』)です」
N「なるほどね。前も、自分がやってる洋服の話とか、同じことをやってるんだと、ずーっと言ってましたけど、アルバムを作るとなると、音楽だけじゃなくて、その他のコーディネーションとか、たとえばジャケットのこととか、いろいろな表現方法に繋がるんじゃないですか?」
MACCHO「そうですね。このジャケットなんですけど、アドゥースさんという人が描いてるんですけど、ミューラル・アートと言って、グラフィティとは違って、車に描いたりするチカーノ文化なのかな? グラフィティって言えば、みんなわかるじゃないですか? でも、ミューラルって言ったら、みんなわからないと思うんですけど」
N「その差はなんだろうね? どちらもストリートであることは、間違いないんだろうけど」
TOMO「もともと、車に描いてあるやつで」
MACCHO「俺的には、こっち(ミューラル)のほうがちょっと高級な感じかな」
N「詳細というか、フリー・ハンドで描いていくものとは、ちょっと違うのかな?」
MACCHO「ブラシだと思うんですけど」
N「これは、オリジナルはあるの?」
MACCHO「そう、鉄板に描いてもらって、その鉄板からいろいろなものを作っているんです。ステッカーやら、ジャケットやら、Tシャツも作っていこうと思ってます」
N「なるほどね」
MACCHO「で、アドゥースさんという、ミューラルをやってる人がいて、グラフィティより陽の目浴びてないと思うんですけど、単純に、俺のアルバムでジャケットやってもらって、それで初めて見た人が感動して、ミューラルって何だろう? と思ったりするのは、すごいアリだと思うので」
N「なるほどね。でも、今までの日常的な、横浜をベースにしてやる活動から、一気に忙しくなったと感じません?」
MACCHO「忙しくはなったと思います。でも、もともと地方営業だって廻ってるわけだし、ライブも普通にやるわけだし、数が増えただけで」
N「行ったことのない場所へ行って、何かフィード・バックしたり?」
MACCHO「そういうこともあるから、それもそれで楽しい。新しいことも毎回、毎日、起きてるし」
N「僕、アルバムでいちばん気持ちよかったのが、中盤で045シリーズがあるでしょ? あの流れがとても好きなんです。曲の流れは、置いてみて?」
TOMO「うん、最後に」
MACCHO「そんなに悩まなかったけど、何パターンかあって、最終的にあそこに収まって、文句ないですね。ああゆう感じになって良かった」
N「さて、明日リリース・パーティーをするんですよね?」
MACCHO「はい、横浜ベイホール。早い時間なんで、小学生とか、幼稚園とか、そういう人たちも、自分の足で歩いて来れる人は来てください」
N「なるほどね。良いね。横浜以外の所でやったら、詞がおかしくなっちゃうけど(苦笑)、ベイホールでやるというのは?」
MACCHO「関東の人は、横浜ベイホールでしかやらないので、みんなそこに来て欲しいですけど、そんな遠くないでしょ? 関東の人は横浜に来てもらって、あとの遠い所はいろいろ地方も行くので」
N「かなりこまめに廻りますね?」
MACCHO「今、どんどん入ってきてるんで、今のところこれなんですけど、もっと増えていくと思うので」
N「それで、ツアー廻ったあとに、地元の横浜に戻ってくるんでしょ?」
MACCHO「そう、8月8日にまた戻ってきます。とりあえず、5月6日と8月8日は、内容も変わってくるから、両方遊びに来たほうが良いぜ」
N「OZROSAURUSが、どんな所で育って、この音楽を作り上げてきたのか、見たい奴がいっぱいいると思うよ?」
MACCHO「うん。全国を廻るという話をしたあとで、あれなんだけど、それはそれでもちろん、地方の人たちも遊びに来てもらいたいんだけど、地方から横浜に遊びに来るのも、ぜんぜん問題ないから。5月6日やら、8月8日に遊びに来ても良いんじゃないかな」
N「また行った先で出会った才能なり、人脈が生かされた作品になったりするしね?」
MACCHO「そうですね」
N「当然のことですけど、面白い人たちに会うのって、面白いですよね?」
MACCHO「そうですね。やっぱ、横浜045スタイルOZROSAURUSってなってるんだけど、北海道から沖縄まで、その土地土地のものを見てみたいから、俺ら楽しみにしてるんだけど」
N「これが、日本だけにとどまらない予感がしてきましたけど?」
MACCHO「それは間違いない。とりあえず、8月8日のあとに、韓国とか香港とかにライブしに行くので。韓国は、ヒップ・ホップ・シーンがしっかりあるんで、向こうのアーティストと仕事をする話もあるし、シーンがしっかりあるアジアから廻って行って、世界地図を広げていきたいと思ってます」
N「なるほどね」
MACCHO「やっぱり、アジアから繋がっていくことって、すごく良いことだと思う。昔からの変な流れも、ぜんぜん感じない。ヒップ・ホップの中だと、そんなもん感じなくて、すごく健康的でしたよ」
N「なるほどね。さて、最後にマスタリングをLAでやったらしいですね?」
MACCHO「はい」
N「ロスでマスタリングしたら、何がいちばん大きく違う?」
MACCHO「ロスにタダで遊びに行ったぜ、っていう」
N「ははは。じゃ、それをどうやってオーディエンスにお返しする?」
MACCHO「う〜ん、べつに土産話もないし(苦笑)」
TOMO「3日間しかなかったから、そのうち2日がマスタリングだったし、もっとまたべつの機会に、ゆっくり遊びで行きたいなと思うし、いろいろ良いヴァイヴスは吸収出来たから」
TOMO「ラジオ聞けたしね」
N「まさに明日からスタートということで、頼みますよ?」
MACCHO「頼まれますよ」
N「期待しております」