中村道生(以下N)「DABO君です。ようこそ!」
DABO「ども! 久しぶりです」
N「2回目の登場です。最初に言っときますが、梅雨時ですから今日は(靴が)白じゃな〜い(笑)」
DABO「スニーカーはやめちゃいました」
N「やっぱね(笑)。さて、前はちょうどDef Jam Japanからの、デビューの時でしたよね?」
DABO「シングルの時」
N「バレインタインのちょうど前日」
DABO「あ〜、けっこう経ちましたねぇ」
N「良いタイミングですよ」
DABO「4カ月ぶりだ」
N「4カ月ぶりって言っても、あの時にデビューの話をいろいろ聞いてたけど、アルバムの話をしたら"アルバムか〜・・・"って言ってたじゃん?」
DABO「(笑)」
N「納得のいくものをっていうことで、触れてくれるなっていう感じで。俺、今年中に出るかな? っていうぐらいの気持ちだったよ(笑)?」
DABO「ほんとは3月ぐらいに出したかったんですよ。遅れちゃったもんで・・・」
N「ちょっと、待たしちゃってすまないなっていう感じ? でも、届いてまたビックリ。出来たものを全部詰め込んだみたいな?」
DABO「そうっすね。とりあえず、幕の内弁当みたいな。定食みたいな感じで(笑)」
N「マキシの「ZERO」と、二段構えにしたのはなぜ?」
DABO「アルバムのリリースが遅れたからです」
N「うははは」
DABO「だから、アルバムに入らないオマケを付けて」
N「結果的には、みんなにとって良かったと」
DABO「そうですね。反響が多くて良かったです」
N「(アルバム)タイトルを自分の口から言うと?」
DABO「『PLATINUM TONGUE』です。プラチナのベロです。ベロとか、言葉とか、言語っていう意味があるじゃないですか? 俺の話す言葉がまばゆいばかりに・・・っていう感じです(笑)」
N「曲の多さと、リリックの多さが、ものすごいことになるよね?」
DABO「ものすごいことになってるっすね」
N「稚拙な感想なんだけど、これだけの情報量を、例えばライブの時とかに、覚えられるのか? っていうぐらい(笑)」
DABO「いやぁ・・・ちょっと心配です(苦笑)」
N「アルバムの話をしたいと思いますが、"ちょっと待ってくれよ"みたいなことを言ってましたけど、そうは言いながら着々と作っていたんでしょ?」
DABO「作ってましたよ(笑)。たぶんその頃、ちょっと行き詰まってたんじゃないですか?」
N「しかも、デビューのタイミングで、お披露目も含めて、いろいろと忙しかったしね?」
DABO「はい」
N「やっぱこれが最初のデビュー・アルバムじゃないですか?」
DABO「うん」
N「何がいちばんのテーマになってるんですか?」
DABO「やっぱアルバムだから、弾数がいっぱいあるじゃないですか? 17曲かな?いろいろなDABOという多面体を、一面一面を見せていこうじゃないかと。かくして17面体の『PLATINUM TONGUE』が出来たわけですよ」
N「なるほどね」
DABO「いろいろな面を出して、バラエティに富んだ感じにはしようと思って。声の感じにしろ、テーマにしろ、トラックの感じにしろ」
N「いろいろな人たちと、お手合わせをしたと思いますが、みんな旧知の仲?」
DABO「そうですね。SUIKEN君もそうだし、TYLERちゃんもそうだし・・・。あとは、唯一そんなに長い付き合いじゃないのが、HUNGER君というラッパーで、僕はまだ3回ぐらいしか会ったことないんですけど。観てるかな? 元気〜(笑)?」
N「ふはは。これが新しい付き合いで、これを期に?」
DABO「そうそう。これはね、仙台でフロント・アクトをやっていただいて、俺が惚れて、ソッコーナンパして。"お前ちょっと俺のアルバムに1曲やってよ"って言って。だから、まだ3回ぐらいしか話してないし、たぶんあんまり打ち解けてない(笑)」
N「昔からの仲間のような感じではないところが、作品にも出てるわけね? それもそれで、面白いもんね?」
DABO「面白い」
N「これからどうなって行くか、とか。それっきりお終いとかさ(笑)?」
DABO「ははは。どうだろうね、HUNGER君?」
N「はははは」
DABO「HUNGER君も、ミニ・アルバムをガグルっていうグループで出すから、それも皆さん聴くと面白いかもしれないです」
N「俺たちも、ちょうどピック・アップしたいと思ってたアーティストだったんで、まもなくマキシマムにも登場すると思います。ナイスな振りをありがとうございます(笑)」
DABO「ははははは」
N「いやぁ、でも、『PLATINUM TONGUE』ですからね? この過剰なまでに、自分たちの自信をガンガンと出した。あれがないとね?」
DABO「なんでしょうね。自信家なんでしょうかね?」
N「普段の感じとか、マイク握ってる感じとか、PVの感じからは、ちょっと考えられないぐらい、普段のDABOって、周りの人からの情報だと、みんな可愛いって言うんだよね(笑)」
DABO「ふはははは(両手で顔を覆う)」
N「照れ屋でもあったりとか(笑)」
DABO「いやいやいや・・・よく言われますね(笑)」
N「そんなDABOが、Def Jam、オールド・スクール期から君臨する老舗レーベル」
DABO「のれん分け。新しい小っちゃい小料理屋から始まってるわけです。チイママみたいなもんかな? 看板だから。チイママです(笑)」
N「それを背負ってということになるし、そのバリューって大きいでしょ? 言葉の壁みたいなものが、最初からあるんじゃないかと思ったら、そんなこと関係ないっていうところへ行っちゃうような気がするね?」
DABO「そうっすね。関係ないですね」
N「俺たちがどう攻めていくか? っていう姿勢が出てるような気がします」
DABO「そうっすね」
N「忙しい最中、アルバムを作ってる最中にも、あちこちライブで全国を廻ったりとか、それこそDefJamを背負って、レッドマンと対決?」
DABO「いや、対決のつもりはぜんぜんないんだけど、客的に対決だっから」
N「あ、客的に? レポートすると、どういう感じなの?」
DABO「いや、もう、日本語ラップ好きな客と、外タレの客が・・・」
N「すごいねぇ、それ。そんなになっちゃってるのね?」
DABO「いや、そんなに大袈裟にしないでください(苦笑)。日本語ラップが嫌いな人は、べつに盛り上がらなくてもいいんだけどさ、レッドマン好きなんだったらさ、俺にもリスペクトしてほしいな」
N「そうだよね? しかも、(日本語を)使ってることを、はなから惰性と決めてる人はさ、自分たちが普段使ってる言葉なんだよね?」
DABO「まぁ、いいんだけどね。そのうちレッドマンのファンより、俺のファンのほうが多くなるよ」
N「ほら(笑)」
DABO「見てろって感じですよ」
N「オッケー、オッケー。それ以外でも、NITROで廻ったりしたみたいですけど、爆発的に客が増えてたリとか?」
DABO「しますよ」
N「気持ち良いもんでしょ?」
DABO「気持ち良いですねぇ。8人いるじゃないですか? それがソロ・ツアーだと8/8だから、全部が俺を観て盛り上がってると思うと、もう発狂しそうですね」
N「ははは。でも、そのどうにかなっちゃいそうな、あの快楽をリリックに活かしたりさ?」
DABO「もともとリリックを書くと強気になってしまう。マイクを持つと思うと。それは、昔はそうでもなかったけど、今は反響がさ? ライブを観に来てくれるお客さん、CD買ってくれるお客さんのおかげで、俺が俺でいられるっていう。俺なんか評価が低かったら、ただの1人よがりだけどさ、結果はそれなりに付いてきてるからね。状況は良くなってます」
N「自分がもっともっと良くなることが、みんなの喜びでもある?」
DABO「そうですね。繋がると」
N「まもなく発売になりますから、まずそれを聴けと?」
DABO「それを聴いたら、ライブ行きたくなると思うので、ライブに来てください。お小遣いは少ないかもしれないけども、その何分の1かを俺のライブに当ててみるのは、いかがかと。その前にCDです。ま、試聴でもなんでもしてもらって」