SUIKEN/3/21(水)インタビューfromマキシマム

中村道生(以下N)「Viewsicのマキシマムが、生放送でお届けできるのは残り2回。で、スタジオに生放送でゲストを迎えることができるのは、今日が最後ということになります。記念すべき最後のゲスト、SUIKEN!」

SUIKEN「Yo!SUIKEN in the House」

N「はじめまして」

SUIKEN「いや、どもども」

N「LAから帰ってきたばっかりなんでしょ?」

SUIKEN「ああ、LAから昨日帰ってきた」

N「ビデオ撮って?」

SUIKEN「ビデオ撮って」

N「ふつうは、今日みたいに(ゲストで)出る時には、もうビデオ・クリップ出来上がってるもんだけどね(笑)」

SUIKEN「だって、昨日帰ってきたんだもん!」

N「じゃあ、なんで制作過程が遅れたの?」

SUIKEN「俺ね、パスポートが切れててね、外務省行ったりして。3日ぐらいで取れるやつ(笑)」

N「制作が押して、とかじゃなく?」

SUIKEN「ぜんぜん。パスポートねぇじゃん! 切れてんじゃん! 行けないじゃ〜ん! みたいな(笑)」

N「でも、けっこう忙しいスケジュールだったんでしょ?」

SUIKEN「向こうでは、タイトでしたね。3日ぐらいだったから。でも、最後の日はゆっくりしたし」

N「LAで撮るのは、念願だったんですか?」

SUIKEN「出来れば撮りたいなと思ってたけど、念願というほどじゃない。俺、LAにルーツないし」

N「じゃ、なんで行こうと思ったの?」

SUIKEN「外人で、撮ってくれるやつがいて」

N「街頭で撮ったわけじゃないの?」

SUIKEN「外だよ?」

N「いわゆるストリートとか、サウス・セントラルに行ってくるかなと思ったんだけど?」

SUIKEN「最初、行くという話だったんだけど、けっきょくダウン・タウンでしたね」

N「さて、「千夜月兎 feat.bird」のことも聞かせてください。まず、目を引くのは、“feat.bird”になってますけど、昔から知り合いというか、birdのほうに参加してたよね?」

SUIKEN「うん。参加したから、やってもらおうかなと。お返しで。“ギャラないけど良い?”みたいな。そしたら、birdのほうが“ノー・ギャラでぜんぜんOKよ〜”みたいな(笑)」

N「(勝手に)言っとけって感じですね」

SUIKEN「ふふふ。ウソなんだけど」

N「一緒にやろう、というのがありきじゃなくて?」

SUIKEN「この曲が最初にあって、ラップ乗っけてみて、歌入れてみっか、みたいな。今まで作ったので、俺、女の子呼んだりしたのなくて」

N「そうだよね」

SUIKEN「ないんですよね。だから、歌入れてみようかって、軽くね」

N「ほんとに? でも、メジャーでやるのは、これで3枚目じゃん?」

SUIKEN「はい」

N「今回は、SUIKENとしては、どう込めたの?」

SUIKEN「これはアルバムの前で、ちょっとクール・ダウンって感じ。3枚目だし、シングルで切れるような曲いっぱいあるんだけど、あえて(笑)」

N「作品は、みんなに手に取って聴いてもらうのが、いちばん良いと思うんですけど、クール・ダウンって言ってても、ほんとにアルバムへ向かっているんだなっていうのが、バッチリ出てて、あっと言う間にインストまで含めて終るんですよ。で、そのあと何が始まるのかと思ったら、予告編なんだね?」

SUIKEN「ああ、予告編ね」

N「俺、ビックリした」

SUIKEN「そうそう。ほんとは裏にもう1曲入れようと思ってたんだけど、“いいや、入れない。アルバム聴いて”みたいな」

N「だから、3トラック入ってるように聴こえないもん。ずーっと聴いてたら、あっと言う間に最後の予告編までいっちゃうから」

SUIKEN「だから、今回安いんじゃないの?」

N「値段も安くしたの(笑)?」

SUIKEN「安くしたはずなんだよな〜」

N「はははは。なるほどね。アルバムに向かっての予告編になっているんですけど、俺たちはカセットでいろいろ聴かせてもらってるんですけど、全部で何ヴァージョンあるかわからないっていう(笑)」

SUIKEN「ねぇ? らしいっすねぇ」

N「全部で?」

SUIKEN「7本ぐらいあるでしょ?」

N「それを、先に配っておくという(苦笑)」

SUIKEN「うん」

N「最初のほうに配った資料とか、カセットとか、全部忘れてくださいって言われたんだけど?」

SUIKEN「ほんと? そんなこと言われた? 野郎〜。あとでシメなきゃな(笑)」

N「さて、アルバムが4月に発売になるんですけど、タイトル『SUIKEN PRESENTS SIXTEENSTARS』の意味合いは?」

SUIKEN「16曲あって、曲順付けたくなかったんですよね。なかなか難しくて。だから、買ってくれた奴が、ランダムにしたり、自分で曲順変えてみたり出来るように、曲順つけてないから。だから、16星」

N「SIXTEEN STARSでしょ? それはSUIKENを含む、アーティストのことを言ってるんじゃなくて?」

SUIKEN「ううん。16曲の、16コ星」

N「ジャストに星でいいんだ?」

SUIKEN「うん」

N「でも、メジャーで最初のアルバムだし、人はオムニバス・アルバムかなとか、穿った見方をする人とか、勘違いする奴が出て来ると思うんだけど?」

SUIKEN「それはべつに、テキトーでいいんじゃない? べつに俺のアルバムだから、全部俺がやってるし。べつになんて言われようが、俺はそういうのあんまり気にしないね」

N「こういうのあんまりふつうやらないなと思った」

SUIKEN「でも、そのぶん時間がかかちゃったなと思う。やっぱり、1曲1曲違う人がやってるし」

N「でも、時間かかってもやりたかったことなんじゃないの?」

SUIKEN「うん。ほんとにいちばんやりたいことだから」

N「なるほどね。SUIKENって、誤解を恐れずに、やり放しちゃうところが多いよね?」

SUIKEN「けっきょく、昔からそうなんですよね。だから、あんまり昔とやり方は変わらないですね。今までぜんぜん違う人とやってきたし、それの集大成というか。そんなに大きなものじゃないけど」

N「自信の表れというのは、わかるんですけど、アルバムを出すとなると、シングルの時もやりすぎだったとか言ってたけど、ここまでまとめるのはね?」

SUIKEN「だから、2枚目3枚目もあるし、4枚目も5枚目もあるしって感じで。最初の16コっていう。俺、トータルでずっとやるからさ。最初の16曲もまさにそうだって感じ」

N「どれもソリッドに生きてるから、ものすごくゴツゴツしたアルバムになるのかな、と思ったらさ、じつは曲順付けられないとか言ってるけど、ものすごい考えてるじゃん(笑)?」

SUIKEN「俺も、MDで曲順変えたりして、いろいろやったんすよ。でも、これも良いな、これも良いなっていうのがあって、決められないから。とりあえず、これで置いとくから。なんとなく、これで出しとくから、みたいな感じ」

N「なるほどね」

SUIKEN「あとはみんな、テキトーに聴いて。好きな曲も嫌いな曲もあるだろうからさ」

N「一緒にやった人を挙げていくと?」

SUIKEN「フォース・オブ・ネイチャー、AQUARIUSでしょ、ニトロのMUNEOとか、みんな知らないかもしれないけどDJトシキっていう、昔からずっとやってる人もいるし。あと、今まで出したシングルのやつ? ハズ君のやつとか、DLのやつとか、今回DJ WATARAI君とか、シンコともやってるし。あとは、ニトロからMACKA-CHINにやってもらったりとか、DELIにフューチャリングしてもらったりとか、GORE-TEXにフューチャリングしてもらったりとか。あとは、NUMBっていう独特な音を作ってくれる奴がいたりとか」

N「なるほどね。今、語ってても、これがあったからこうだ、っていうよりも、日常だね?」

SUIKEN「そうそう。みんな知り合い。じゃないと俺、話出来ないから(苦笑)。“どんな感じ?”“う〜ん、テキトーで”っていう感じだから、それが上手く伝わる人じゃないとね(笑)。“テキトーじゃ、困るんだよ!”とか言われちゃうと、ショボンとしちゃうから(笑)」

N「はははは。なるほど。さて、もう1コ聞いておきたいことがあるんですけど、ニトロのあの全体的な感じと、SUIKENが自分でソロでやってるところ、あるいはメジャーでやってる活動について、ぶっ放しておいてくださいよ」

SUIKEN「とにかくニトロはファミリーだし、クルーだし。俺、グループだと思ってないの。いろいろな奴がいて、いろいろな家族の中で、みんなラップはやってるけど、みんなスタイルは違うし。だから、ニトロの中ではいちばん自由にいろいろなことが出来たりとか。みんなのやつを入れていって、その出来上がりを聴いて、それに影響を受けてどんどん良くなっていくのがニトロだから。ソロとかぜんぜん、やってる時のバイブレーションが違うから。ソロは助けてくれる奴がいないからね。そこは戦いなんだけど」

N「なるほどね。SUIKENとしてソロで立ってる感じと、もしニトロと一緒にやったりする中で自分の作品をやる時は、SUIKENなの? それともニトロなの?」

SUIKEN「俺、それを使い分けるほど器用じゃないんだよね(苦笑)。なかなか使い分けられなくて。だから、あんま変わんないと思いますよ」

N「実際ニトロのビデオを観たりすると、出て来たらSUIKENなんだよね。顔写らなくても」

SUIKEN「でも、そういうこと言われると嬉しいなって思って。だから、アルバムのテープ聴いてくれた人に“なにしろSUIKENだね”とか言われて、“だろ?”って感じ」

N「ほんと思うんだけど、あれだけ16曲ある中で、1コ1コソリッドなのに、なんでまとまってるのこれ?っていう」

SUIKEN「ね?でも、俺は作ってる側として、もっとまとめたいと思うけどね(苦笑)」

N「なるほどね。さて、ジャケットの話。彼(KAZZROCK)もずっと長いことやってる人ですか?」

SUIKEN「そう。兄弟分みたいな感じ」

N「ジャケットにも、いろいろと意味合いを込めて?」

SUIKEN「そうそう。今まで白黒で出してたから、色付けてなかったの。で、アルバムで色付けてくださいっていう話は、ずっとしてたから。“なんでこれ、白黒なの?”ってみんな思ってたと思うんだけど、あれが答え」

N「色付けたことはいいけど、白黒だったのはなんで?」

SUIKEN「だから、アルバムで色を付けたかったから。最初は、白黒で良いですって」

N「なんで、アルバムに色付けたかったの?」

SUIKEN「やっぱ、KAZZROCKの絵は色がヤバイんだ」

N「なるほど」

SUIKEN「最初は、“なんでKAZZROCKの絵なのに、白黒なの?”っていう。ま、そこまでみんなが、考えてるのか知らないけどさ。ま、ジャケもいろいろやってますから、買って家でニヤニヤしてもらえれば(笑)」

N「と、いうことで、今日この番組の生放送ゲストのいっとうラスト。オーラス飾り」

SUIKEN「ほんと?」

N「でも、生放送じゃなくなっても、この放送は続いていくので、これからもぜひ」

SUIKEN「呼んでくださいよ」

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