WORD SWINGAZ/1/24(水)インタビューfromマキシマム

中村道生(以下N)「さぁ、今日のゲストはこの方たちです」

RYW(リュウ)「俺が、RYWです」

MISTA O.K.I(ミスター・オー・ケー・アイ)「そして、俺がMISTA O.K.Iです」

N「さっきみんなから、オキと呼ばれたましたよね(笑)?」

MISTA O.K.I「オキっていう名前で、O.K.Iにしただけなんです(苦笑)。ちょっとややこしいようで、全然ややこしくないという」

N「リリックっぽいというか?」

MISTA O.K.I「そうそう(笑)」

RYW「A面、B面ということで(笑)」

N「今日は大阪から来てもらった感じですか?」

MISTA O.K.I「もう10月ぐらいからこっちに住んでるんですよ」

N「じゃあ、もうマンションかアパートを借りて?」

RYW「今、ウィークリー・マンションにいるんですけどね」

N「現在もまだ? じゃ、まだ住民票は移してない(笑)?」

MISTA O.K.I「移してないっすね(笑)。ガンガン大阪のままです」

RYW「思いっ切り大阪ですね。まだ、言葉もそのままですからね?」

N「それはしょうがないでしょ〜。でも、今はこっちに住んでると言ったけど、フロム大阪ということで、やっぱそのシーンを代表して来たと言っても過言ではないよね?」

RYW「っていうか、僕らぐらいしかいなかったというのが、正確じゃないですかね? やっぱりアーティストの数が少ないし、やってる人間はいてるんですけど、活動を明確にしていく、ということはなかなか難しいっていう感じですね」

N「今、こうやってFUTUER SHOCKでやってるわけだけど、と言いつつも全然大阪のままだと?」

RYW「もう、これはあくまでも出稼ぎなんで(笑)」

MISTA O.K.I「大阪から出稼ぎに(笑)」

N「あははは」

RYW「がっちりメーク・マネーして帰るんで」

N「メーク・マネーして大阪に帰りたい?」

RYW「そうですね、大阪で遣いたいですね(笑)」

N「ものすごい愛だね(笑)! ずーっと大阪に住んでたわけでしょ?」

RYW「そうですね」

N「じゃ、音楽の出会いも大阪で?」

RYW「大阪で」

N「僕、生まれが広島で、ずーっと広島でやってたんですけど、当然大阪は近いし、いろいろ交流があったんだけど、ヒップ・ホップの前にレゲエに・・・」

RYW「うんうん。やっぱりクラブとか、遊びに行く場所はレゲエのイベントしかなったんで」

MISTA O.K.I「そう。やっぱり大阪では、入りがレゲエのほうがヒップ・ホップよりは古かったから」

N「なるほど」

RYW「自然に遊びに行ってましたね」

N「僕もほんとそうですよ。神戸、大阪、京都らへんをバーッとツアーして」

RYW「うんうん。その頃ってすごい面白かったし、すごい熱かったですね」

N「で、僕は、パブリック・エナミーを初めて観たのが、神戸のフィッシュ・ダンス・ホールだったりとか」

RYW&MISTA O.K.I「ああ〜(笑)」

N「自分たちは、どこらへんから?」

RYW「僕自身が、ヒップ・ホップに惹かれだしたのは、パブリック・エナミーとかデラ・ソウルとか聴いてたりしたんですけど、がっちりはまったのはギャング・スターとかそのへんで、それを聴いたときに自分でもやりたいなっていう」

N「それでマイク持って、2人が活動し始めるのは?」

RYW「それは、90年代の頭ぐらい?」

MISTA O.K.I「頭ぐらいですかね。それまでずっと、僕もダンスとかやってて」

N「へぇ〜。ダンス?」

MISTA O.K.I「なんか、それっぽくないんですけど(苦笑)」

N「いえいえ」

MISTA O.K.I「ダンスやってて、93年、94年ぐらいにマイク持ちだしたという感じになるんですけど」

N「でも、93年というと、えらい長いことやってますよね?」

RYW「そろそろ10年近くなるのかな〜っていう」

MISTA O.K.I「ま、作品を出すという形はなかったんですけど、自分らなりに現場でやってたんですけど」

RYW「みんな遊び人ですからね。うろうろしてて、なんかお互いに“なんやねんアイツ、うっとうしいなぁ”と思ってるうちに組んでたとかね(笑)。そういうのが多々あった」

N「なるほどね〜。それが大阪を代表するっていうか、シーンを意識するようになったのは、どれぐらいの頃から?」

RYW「それはWORD SWINGAZというネームを持った時からですね。東京のアーティストが大阪に来てライブする時に、大阪のアーティストをもちろん観ますよね? その時に、“大阪でがっちりやってるで”というのを表わせる人間たちがいないと、いつまで経っても食われっぱなしというか、持ってかれっぱなしやったら、“どしようもないやん”みたいな」

N「それはやっぱり、やってるとふつうに思ってきたこと?」

RYW「そうですね。ごく自然に思ってきたんじゃないですかね。逆に、自分たちが上がっていくことよりも、シーンが上がっていくほうが、自分たちはもっと上がっていけるっていう発想ですよね」

N「じゃあ、地元で定期的にイベントやったりとか?」

RYW「はい、やってました。ひどい時は、月にどのくらいライブやったかな?」

MISTA O.K.I「いや、かなりやったよ。月に15?」

RYW「15から20ぐらいは」

N「じゃ、2日に一回ぐらいやってたんだ?」

RYW「もう、あちこちで。90年代の頭ぐらいだと、ライブという感じじゃないけど、マイク持ってる瞬間があったら“全部取ったる!”ぐらいの」

MISTA O.K.I「オープン・マイクという部分が少なかった時期やから、ちょっとでもマイクを握ってフリー・スタイル出来るとなれば、“俺や、俺行くっちゅうねん!”みたいな(笑)」

RYW「でも、そうやって出て来るのが、3人、4人ぐらいやから、けっきょくキレイに回ったら終わり、みたいな。あんまり取り合いみたいなことはなれへんかった」

N「へぇ〜。大阪独特の自意識の強さは、リスぺクトするところがあるんですが、その中で認められてきたのは、拘ってやっているからこそだと思います」

RYW「うん、それもあるし、やっぱり周りの人が、常に僕らがライブをやる時に応援に来てくれたり。その夜、僕たちが盛り上げたか、盛り上げられなかったか、印象づけられるのは、やっぱり来た人たちが“どういう感じで応援に来てくれたか?”っていうことやから、僕らの言ってることをちゃんと聞いて、ちゃんと返してくれる人たちが、ちゃんと集まってくれた。だから、僕らは力でどうこしたっていうのは、まだまだ結果は出ないんで」

MISTA O.K.I「そういう人たちがいれば、可能性というのは絶対あるわけやから、やっぱりそこにかけて、自分たちのスタンスをどんどんレベル上げていければベストやから」

N「ま、それはほんとに、ふつうのことですよね?」

MISTA O.K.I「そうですね」

RYW「だから、僕らこうやって2人いれるけど、大阪の人がふつうにココに(2人の間に)いるような感じやから」

N「とくに気負うこともなく?」

RYW「そうそう」

N「敢えて代表して、というふうに言ったのは、そういう意味合いもあるよね?」

RYW「はい。その意識もしっかり持ってやっていきないな、と思ってます」

N「さて、明日発売の「誰が、今夜…[WHO'S DA HUSTLA?]」!」

RYW「“WHO'S DA HUSTLA? 誰が今夜”」

MISTA O.K.I「“誰がこの場を、奪うか〜”」

N「やっぱそういうことなんだ?」

RYW「そうなんです。スポーツでも勉強でも、どんな世界でも一緒だと思うんですけど、やっぱり“俺が持っていく〜!”っていう気持ちがないと、本人自身の情熱も出ないし」

MISTA O.K.I「気持ちの問題やからね」

N「それをぶつける相手が、いたからこそってういかね?」

RYW「そうですね。だから、聴いてる人たちも“俺らが持っていく!”って思ってもらうという」

MISTA O.K.I「1人ひとりの意識の問題みたいな」

N「で、FUTUER SHOCKからのリリースが決まったというのは?」

RYW「基本的に、ちょうど真ん中にいてくれたのがセロリなんです。セロリがSOUL SCREAMでFUTUER SHOCKから出したりとかもあるんで。最初、セロリと一緒にプロジョクトを進めていこうということで、いろいろなレーベルと話はしたんですけど、なかなか難しくて。で、FUTUER SHOCKは、交流をどんどん持ってくれるんで、自然に付き合ってくれて、ごく自然に“こっからWORD SWINGAZ出そう”みたいな感じで」

N「なるほどね。WORD SWINGAZのことを、ジャーナリスティックに横から見ると、カッコ良いイメージというか、今や“FUTUER SHOCKの新星”というイメージが固まってきて、しかも大阪からガツーンと出て来て」

RYW「はいはい」

N「で、“この人たちです〜”みたいな(笑)」

MISTA O.K.I「そうそう(笑)。なんでやねん! つっこんどきますわ(笑)」

N「あははは。これがまた、幅の広さというか(笑)」

RYW「ええ、もうワールド・ワイドですね(苦笑)」

N「でも、すごい良いタイミングだと思いますよ。新しい世紀になって、一発目のリリースがあって、“行っとったれ〜”というノリになるでしょ?」

RYW&MISTA O.K.I「そうっすね」

N「行きましょ、行きましょ」

RYW「もう、大阪にいっぱいお金持って帰りますよ! ぐわ〜って担いで」

N「あははは」

MISTA O.K.I「で、みんなも大阪に来た時、金使ってな(笑)!」

N「はははは。さて、リリースを明日に控えて、全国を回ったりとか?」

RYW「いちおうキャンペーンでいろいろ回る予定ですけど、僕らもあまり、ハッキリしたことは把握してないですね。でも、今晩、横浜のロゴスにセロリと行きます。で、明日(26日)は大阪に戻って、心斎橋のタワー・レコードで、夕方6時からイン・ストア・ライブを行います」

N「大阪MOTHER HALLというのが、2月10日ですね?」

RYW「そうです、[ROCK THE HOUSE STILL]。これはZEEBRA、SOUL SCREAM、僕らと、大阪のアーティストとかいろいろ出ます。関西ではいちばん大きな祭りになると思います」

N「2月24日の韓国というのは?」

RYW「あ、韓国行きます」

MISTA O.K.I「2月22からかな?」

N「これも、広く向こうのアーティストと交流があったり?」

RYW「こないだサッカーのFIFAの・・・」

MISTA O.K.I「1月26日にあったイベントで」

RYW「そう。マスター・プラン・レコードというのが向こうにあって、そこにヤバイ奴等がいてるんですよねぇ〜。すごい先に行った音楽やってるんですよ。もう、正直僕、やっつけられて」

N「ほんと?」

RYW「凄いな〜っと思って」

MISTA O.K.I「“やられた〜”みたいな」

N「じゃ、今度はやり返しに行かないと?」

MISTA O.K.I「そう。良い意味で、やり返しに(笑)」

RYW「騒がしに行こうかなと」

N「このふつうに出来る感じが、面白いですよね。昔だったらいろいろなことを背負ってる感じがして、構えて構えてって感じだけど」

MISTA O.K.I「音楽は国境を越えると!」

N「ほんとそうだよね。あんなに近い所だしね? 1時間で行けるとこだしね(笑)」

RYW「ほんとですよ。東京に僕ら、3時間も新幹線乗ってねぇ? どっちが近いんかなっていう(笑)」

N「さて、ビデオ・クリップを作ったのが、これが初めてなんだって?」

MISTA O.K.I「初めてなんですよ〜」

RYW「これねぇ〜、大阪でやったんですけど、僕らを含めて全員が初体験でしょ?もうピロってねぇ」

MISTA O.K.I「“ど、どうしたらええのコレ? ええ〜?”みたいな(苦笑)」

RYW「カメラが“ハイ、スタート!”言うた瞬間、急に素人になって」

N「あはははは」

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