何とラッパ我リヤである。言葉の科学の探究者としてシーンに研磨されてきた彼らもドラゴン・アッシュとのコラボレーションで文字通り "Deep Impact" を与えた今、遂にメジャーからセカンド・フルアルバム完成。本誌初の表紙&インタビューで我リヤ伝説を確認せよ。
ドラゴン・アッシュがラッパ我リヤをフィーチャリングした時、ドラゴン・アッシュの慧眼に感服した。何故って、俺様はラッパ我リヤは好きだからじゃーい。そして、ラッパ我リヤの疾走感、重量感、独自のスタイラ振りはモニターを通しても十分伝わってきた。それが嬉しかった。待望のフルアルバム『ラッパ我リヤ伝説』(通算二作目)をリリースし、ますます加速、世界制覇、21世紀をリードするQ、山田マン、DJトシに私は会った。
●(机の上に散らかっている雑誌を見ながら)これはいつも読んでいる雑誌なんですか?
Q「いや、違います」
●星占いを信じますか?
山田マン「やなことが載ってるとぶん投げる」
Q「そうすね…結構、意外と当たってたりしますね…動物占い…」
●何ですか?
トシ「コアラ…コアラの中にも色々あるんだけど」
●これ、もうインタヴューは始まってるんですけど…中学の卒業文集に何を書いたか覚えていますか?
山田マン「中学…小学校なら…なんか、こう好きな食べ物とか、書くところがあるんだけど、全部僕″適当″って書いたんですよ」
●(Qなど全員笑)ナメてたんですか?
山田マン「小学2年生ぐらいの時に…」
Q「ほほほほほほ(と、哄笑)」
山田マン「いや、そういう餓鬼だったんですよね。卒業文集で、″人生こんなもの″(と、書いた)」
●う〜ん
Q「(卒業文集のことは)あんまり、覚えてないですね。写真を載せた。なんか切り取って…」
●切り張り好きですか?
山田マン「今は(Qは)引っ越したけれど、前の家は…色々切り張り…Be Bop…」
●壁に?
Q「なんかカルバン・クラインのパンツの写真とかで、首から上だけ自分の顔とか(笑)」
山田マン「しかも、その自分の顔が何年か前の写真」
Q「(他に)飯島直子…大塚寧々…(の写真)」
●大塚寧々はタイプですか?
Q「一時期」
●今日はラッパ我リヤの女性観について是非話を聞きたいなと思っています。
Q「うへへ」
●男と女の関係とは、結局狸と狐だと思いますか?
Q「そういう事もありますよ…確実に脳味噌の構造は違いますね」
●男と女では脳味噌の構造が違う?
Q「…ようなことを、時折感じたりはしますね。自分は単純に男だから」
山田マン「その人は個人個人だから…」
●女性について話しているんですか?
山田マン「ま、女の人も…」
Q「女は…でも思いこみ激しいですよね。僕的にも、結構…(口をにごす)」
●理想の女性とは?
山田マン「う〜ん(黙る)」
Q「軽くほっておいてほしいですね」
山田マン「それはそうなんだけどね…(沈黙の後)奮い立たしてくれるような…なんでも」
●なんでも…それは非常に大切かも知れないですね。
Q「ステージ出る訳じゃないですか? で、普段の生活が色々あると、こう、がーっと…」
山田マン「(味わい深か気に)奮い立たせてくれるような…」
Q「あはは…夜のステージ…」
●映画の登場人物や女優で好きな人物はいますか?
山田マン「『オースティン・パワーズ』に出てくる…」
Q「観た?」
山田マン「うん、『デラックス』…うん、そこは確実にやられました」
●例えば、時折R&Bに出てくる人物って(女性に限らず)華やかではあるけど、小道具として出てくるっていうだけで、別に生きた人間ではない。単なる記号であったりするわけです。だけど、ラッパ我リヤに出てくる人物はもっと生きているし、個性があるような気がする。
山田マン「うちらはそういう感じとは違う」
Q「今回のとかも、例えば″男と女(2000)″っていう曲があって、アダルトな、そういう方にも、普通に聞ける」
山田マン「現実的な…」
●リリックを書く上でなにかキーとなるものはありますか?
Q「ストーリーがある方が…絵が浮かぶ…面白おかしく」
●好きなTV番組や映画を幾つかあげてください。
Q「『11PM』…『タイムボカン』」
山田マン「『ロッキー』…1、2、3、4…」
トシ「(唐突に)『ビバリーヒルズ高校白書』…(吹き替えの)言葉の説得力があるのかないのかっていうところで、あの主役の…なんだっけ…″ディラン″…」
Q「『ひょうきん族』…親父があんなに笑ってるのは見たことなかった」
山田マン「そういう絵が焼き付いちゃってるんでしょ?」
Q「確か紳介さんかな、が中田カウスの物真似してるの…あれって、やってる人たちも大変なテンションでやってて…凄かった」
トシ「最後のあれもよかったよね、懺悔」
Q「親父泣きそうになって笑ってた」
●ラッパ我リヤのメンバーの実生活は、どのくらいこのアルバムに反映されているんですか?
Q「大体…」
●このアルバムに詰まっているのは、実物大のラッパ我リヤだと思って貰えればいいという事ですか?
Q「…そうですね…でも、等身大っていう単語は、なんか、結構好きじゃない」
●くさい?
山田マン「うん…なんか違うもんね。これだけで、自分を表せるってもんじゃない…」
●本当の大きさは判らないですからね。(この後しばらく某カメラマンの人物評が続くので削除)
●イントロの森山周一郎さんの起用にはかなりもっていかれたんですが、どちらかというと、「刑事コジャック」というよりは、豚の方を意識して依頼したわけですか?
山田マン「そうしたら、なんか、刑事コジャック…でも」
●よく思いつきましたね!
Q「色々な方の候補とかありまして、で、結局やっていただけるということで、結構、フリースタイル・セッションで…」
山田マン「本当、曲を聞きながら…格好良かったですよ。(スタジオ入ってきて)いきなり、(事前に渡された)『この地図違ってるんじゃねいのか?』とか言って…そこら辺もかなりもってかれましね」
Q「なんか、いい歳の取り方されていて…(車も)春日部ナンバーで…」トシ「飛ばされましたね」
アルバム『ラッパ我リヤ伝説』は今すぐ聞くべきだ。そして、最後の「七人の侍」(正確にはアウトロがあるが)で飛ばされるべきだ。他に何を言えるだろうか? 今年も走馬党からは目が離せないのだ。あと、ギグもチェックするように!