実に“力強い”アルバム、である。それは何もガナってるとか、そういった意味においてではない。むしろ、突っ張ったところなどまるで感じさせないラッパー。しかしそこには強い“確信”に満ちた表現がある。その(言葉の)波動は堪らなくソウルフルなのだ。だからこそG.K.の“動き”は一つたりとも見逃せないのだ…。
●前作からの心境的な変化はありましたか?
G.K.Maryan(以下G):とにかく『Keep On Movin Vol.1』から次の構想が頭の中にあったから、早く形にしたかった。
●今作ではより、アーティストとしてのモチベーションの高さが爆発している感じがします…。
G:“ソロ”で“一人”でラッパーとしてアルバムを作るのはとにかく大変で。色んなトラック・メイカーとやるという事で更に頭がグルグル回った。
●トラックの幅広さもアルバムの表情を豊かにしていると思うのですが、各トラック・メイカーについて簡単にコメントして下さい。
G:まずMissieはクラブ・プレイもやりながらトラック・メイカーとしてもスゲー頑張ってるし、これからも楽しみ。Muro君とBen君は去年の夏位にトラックを貰って時間をかけた。Ken-Boには「言い分」をどうしても録り直したくて頼んだ。 Yas、Pat→504、Macka-Chinは雷家族だから当り前。DJ Toshikiはリミックスを自ら作ってきた。
●アルバム制作中の印象深いエピソードを。
G:「Floor Quaker」の中のフルートのフレーズがあるんだけど、えん突つの寺西君がカシオのプラスチックのサックス形の楽器でワン・フレーズ録るのに、何回も俺がダメ出しした事。8時間くらいかけてくたばりながら録った。
●昨年中のゲスト仕事やライヴで特に印象深かった事は?
G:Zeebraの「城南ハスラー2」。フィルムでP.Vを撮ったのは大変で気合いも入った。
●自分自身にとって今年はどんな年になりそうですか?
G:めちゃくちゃ“Get Busy”。忙しいと思うけど気を抜かず動き続けるぜ!
●“Delux Relax”を含め、レギュラー・パーティの今後のあり方について意見を。
G:俺たちが楽しみ続ける事を前提に、まだ見た事もない聞いた事もない新人のライヴとかも考えてる。ニュー・ジェネレーション・ラッパーを募集中。G.K.M-3477-1212まで。
●今新たにトライしたい事は?
G:今は特に考えられないけど、フレッシュな事もやらないと自分がダメになるのはわかってるから、70年代ソウルをカヴァーして1曲歌えるようにするとか(笑)。
●自分自身で一番気に入ってるラインを。
G:Twigyの「T.K.O」での「これやってなけりゃタダのうぬぼれた埋もれた溝のHiな哲学者」。
●気になるアーティスト・レコードは?
G:Kool G Rap「Talk Like Sex」、O.C「Times Up」、Biggie「全部」が相変らず大好き。格闘技ではK-1中迫選手、大宮司選手を特に応援してる。
●アルバム・リリース後の予定は?
G:K.O.D.Pアルバムやハーレムのコンピへの参加。その他いろいろオファーがきてるので大変です。